ヨシノシティポケモンセンター。
ゴールドたちはポケモン達を回復させるために、ジョーイにポケモンを預けた。
その会話が一通り終わったとき・・・・
「ゴールド君とシルバー君、それにクリスちゃんだね」
「え?」
突然後ろから名前を呼ばれた。
3人が振り向くと、そこには緑色でLのような形の刺繍の入った赤と白の帽子をかぶり、
黒いシャツのうえに青い上着、そしてジーパンを身につけてる男がいた。
男は笑顔のままで自己紹介をする。
「初めまして。木葉 賢です。レッド達から連絡が来て待ってたんだ」
「あ、は、初めまして・・・」
3人はぎこちなく挨拶をする。
「あ、そうそう。君達はここに泊まるつもり?」
「え、そうですけど・・・・?」
クリスがすぐに答える。それを聞いて、サトシはほっとした様子を見せる。
「よかった・・・・。実はもう部屋借りちゃってるんだよな・・・。
ちょうどここで宿泊手続きしようと思ったところにレッドからポケギアにメールが来てさ。
ゴールド君たちの人数が3人で、こっちの人数も3人だから6人で2部屋とっちゃったんだ・・・」
サトシが苦笑いを浮かべてゴールドたちに話す。
ゴールドたちはなにを言っていいのかわからず固まってしまっていた。
「さ、こっちおいで。部屋に案内するよ」
「あ、はい」
ゴールドたちはサトシに案内されて、ポケモンセンターの「A棟09号室」というプレートのはってある部屋に着いた。
ガチャッ
部屋の中には赤い上着にジーパン、そして上着の胸ポケットに青い機械をつけているサトシと同い年ぐらいの男と、
少し濃い目の水色のシャツを気、赤いスカートをはいた女の2人がいた。
「お帰り、サトシ」
「ただいま。ゴールド君、シルバー君、クリスちゃん、左の赤い上着を着てるやつがファイアで、
右の水色のシャツを着ているのがリーフだよ」
サトシが、ゴールドたちに簡単に紹介をする。
ゴールドたちは、少しお辞儀をする。
そして、紹介された二人が近寄ってきて、改めて自己紹介をした。
「初めまして。オレは”紅 火炎”。ファイアって呼んでくれ」
「私は碧、”碧 木葉”。リーフって呼ばれてるわ、よろしくね、3人とも」
2人は笑顔でゴールドたちに自己紹介をする。
それに答えてか、ゴールドたちも、緊張した顔から笑顔に変わった。
「さてと・・・・そろそろ飯にするか。もう6時になっちゃうし・・・・・・」
「OK〜」
ファイアとリーフが、サトシの言葉に返事をする。
その後、6人はポケモンセンターの食堂へと行き、楽しい会話をしながら食事をした。
そして、時間はあっという間に過ぎて、午後9時近く。
「サトシさん、明日、キキョウシティに向かう前にショップによってもいいですか?
きずぐすりとかあまり持って無いので・・・・」
青いパジャマに着替えたゴールドが上の段から顔を出し、したの段にいるサトシに話しかける。
サトシは、ベットから出ながら、ゴールドに「いいぜ」と答える。
「ありがとうございます」
ゴールドがお礼を言って、顔を引っ込める。
「じゃあ、おやすみ」
そういうと、サトシは部屋の電気のスイッチに手をかけ、パチンッ と言う音を立てて明かりを消した。
ジョウト地方のどこか。
月を雲がおおい、何も見えない暗闇を部屋の明かりをつけずに窓から見ている少年がいた。
「そろそろか・・・・・・」
少年はつぶやき、窓から離れようとする。
それと同時に月をおおっていた雲が動き、月が顔を見せる。
そのやさしい光が、少年の薄紫色の髪を照らしだした・・・・・・
POCKETMONSTER TRAINERS
第8話「ヨシノシティで旅支度」
翌日 午前7時 ヨシノシティポケモンセンター A棟08号室(女子部屋)
「あ、おはようございます」
「おはよ〜。よく眠れたかしら?クリスちゃん」
眠りから覚めたクリスが先に起きていたリーフに挨拶をして、着替えを始める。
その頃、隣の09号室(男子部屋)では・・・・
Zzzzzzzz・・・・・・
まだ全員寝ていた。
「ピカ・・・・・?」
一番最初に起きたのはサトシのピカチュウ。
ピカチュウはサトシをゆすり、起こそうとする。
「ピカピ〜〜・・・・」
「う〜ん・・・・・あと10分・・・・」
サトシがそう寝言のようにいって寝返りをうったそのとき、
バシッ!
「ビカッ・・・!!!?」
サトシノ腕がピカチュウにクリーンヒット!
当然ピカチュウは怒ってしまうわけで・・・・
「ビッカヂュゥ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
バリバリバリバリバリバリ!!!!!!
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
ピカチュウの10万ボルトが炸裂するのであった。
そしてほかの3人と、隣でおきていた2人が飛び上がったのはいうまでもない・・・・
さて、その一騒ぎあったあと食堂へ来た6人はなるべくはやく朝食を済まし、出発する準備をした。
午前9時
サトシたちは荷物をすべて持ち、部屋をあとにした。
「忘れ物は無いよな?」
「はい、大丈夫です」
ゴールドたちが元気よく答え、サトシも笑顔になった。
それから、6人はヨシノシティポケモンセンターのロビーへと来た。
「ジョーイさん、ありがとうございました」
2つの部屋の鍵をカウンターに置きながらサトシがいう。
ジョーイはサトシの声に気づいてカウンターへ歩み寄る。
「ご利用ありがとうございました」
ジョーイがお辞儀をする。
サトシも礼を返して、ゴールドたちのいる入り口のほうへと向かった。
「さて、そろそろ出発しようか。ショップでなんだかんだ買い物しても11時にはヨシノを出れるだろうから、
キキョウシティには夕方にはつくと思うよ」
「そうね、それじゃあ出発しましょうか」
サトシの言葉を聞いて、リーフが全員に問いかける。
他の4人は笑顔でうなずき、自分の荷物を持ち外へと向かった。
ウィーン・・・・・
外は温かな風が吹いており、その風は6人をやさしく包み込んだ。
ヨシノシティ 〜かわいい花のかおる町〜
6人はポケモンセンターを出ると、すぐに隣にあるフレンドリーショップへと入っていった。
「うわ〜・・・・すごーい」
ショップに入ったゴールドの第一声。おそらく、ワカバタウンにはショップがないため、
これだけのポケモングッズが売っている店をみたことがないのだろう・・・
クリスはポケモンの異常状態回復用の道具が売っている棚へ、
ゴールドとシルバーはモンスターボールやきずぐすりが売っている棚へ、
サトシたちはポケモンフーズがおいてあるたなをそれぞれ探して、買い物を始める。
そして20分ほど買い物の時間が続いた。
買いたい物をそろえて外に出た6人は、入り口のよこで買ったものをリュックやボディバックのポケットに入れたり、
ポケモンフーズをそれぞれのポケモンにあうように仕分けしたりと、荷物の整理をしていた。
「さて、一応そろえた買ったものは全部そろえられたかな・・・・?」
ゴールドがリュックの中を確認しながらつぶやく。シルバーもボディバッグの中を確認していた。
そんな中・・・・
「サトシくん!!」
ショップの西側、30番道路のほうから突然サトシの名前を呼ぶ声がする。
6人が声のしたほうを見ると、そこには茶髪で白い帽子をかぶり、少し濃い黄緑色の服を着て、
白いミニスカートをはき、黒い靴下、ピンクの靴を身につけた女が手を振って笑顔で立っていた。
「カノン!!」
サトシがその女の名前を呼ぶ、どうやら親しい仲間のようだ。
カノンと呼ばれた女は6人のほうに歩み寄り、話し始める。
「すぐにみんなが見つかってよかった〜〜。ここかポケモンセンターにいなかったらどうしようかと思ってたのよ」
「でも、たぶん他に寄る場所なく30番道路に入ってたと思うぜ。これから出発するところだったから」
ファイアがリュックを背負いながらカノンに言った。
「そうなの?よかった、ちょうどいいタイミングだったってわけね。それじゃあ、すぐにでも出発する?」
カノンはサトシに聞き返し、サトシは少し考えて、笑顔でうなずく。
「よし、あんまり遅くなってもいやだし、出発するか!」
「やったーー!!」
サトシの言葉に、ゴールドが声をあげる。それと同時にシルバー達もリュック等、自分の荷物を持ち、
ヨシノシティをあとにした。
ゴールドはこれからどんなバトルや出会いがあるだろうとわくわくしていた。
ゴールドたち7人がヨシノシティを出発したとほぼ同時刻、キキョウシティ周辺の人気のない場所に
黒ずくめの集団が集まっていた。
「各班、準備は完了したか? 」
集団の中から声が聞こえる。少し幼く聞こえる声だ。
それに答えるように、あちらこちらから返事が飛ぶ。
「よし、作戦開始!!"ロケット団”の復活だ!!」
ゴールドたちはこれから起こることも知らず、ただただ笑ってキキョウシティへと続く道をあるいていた。
TO THE NEXT
あとがき
お久しぶりです!!
シルク・アズ・グリーンです。
原稿を書くのに戸惑ってしまい、こんなにも遅れてしまいました(?
でも、1ヶ月に1回追加(投稿)できればいいほうなのかな?
それでわ!9話でまたお会いしましょう。
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